2021.9.29

Alan knit

こんにちは!

夏が終わり、今年も残すところあと3か月・・・
少しずつ冬支度を始めようと思っている方々へ、本日は寒い季節には欠かせないニットアイテムの中から、スタッフ一押しの「アランニット」をご紹介していきます。

いまや冬の定番アイテムとなっているため、街中で見かけることも多いアランニット。
もともとはアイルランドやスコットランドの漁師さんが冬場に着ていたセーターのことを指していました。そのためアランニットはフィッシャーマンニット(漁師さんのニット)とも呼ばれています。

いちばんの特徴はなんといっても美しい立体的な編み模様です。

アランニット独特の編み模様には、実はひとつひとつ意味が込められているそうです。

アランニットはアイルランド西岸に位置するアラン諸島が発祥とされており、強風が吹き荒れる過酷な環境の中、漁に出る夫を寒さや濡れから守るようにと島の女性たちが編んだのが始まりでした。
その中で女性たちは編み模様に夫の無事と大漁の願いを込めたのです。

例えば・・

ねじれるように交わる2本線はケーブル編みと呼ばれ、漁師たちが使う船を引く縄や命綱を表しており、安全祈願の願いが込められています。
ひし形が連なったようなダイアモンド編みは漁に使う網やカゴを表しており、大漁や成功の願いを込めています。
縦にウェーブ状に伸びたハニカム編みは漁の網を表しており、ダイアモンド編みと同様に大漁の願いが込められているほか、蜂の巣に似ていることから蜂が象徴する子孫繁栄や仕事への勤勉さを礼賛する意味を表します。

また、これらの編み模様はそれぞれの家庭によって異なるため家紋のような役割もあり、事故に遭った際はセーターの模様で身元の判断をしていたそうです。

もちろん女性たちは編み模様に願いを込めるだけでなく、油分を含んだウールを使用することで撥水性が高く、太いウールを分厚く編むことで風を通さず防寒性に優れた実用的にも夫を守るニットを作り上げました。
そのためアランニットは現代でもお洒落なだけでなく防寒具としても活躍します。

いかがだったでしょうか?
古着の歴史や意味などを知るとより一層お洋服に愛着がわいてきますよね。
今回はアランニットをピックアップしてご紹介しましたが、また別の機会に他のニットアイテムについてもご紹介出来たらなと思います。

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ぜひご覧になってください!

ライター:aoki